想いが伝わらない理由
伝わらなければ宝の持ち腐れ
大河ドラマ「八重の桜」で全国区になった鶴ヶ城で有名な福島県会津若松市ではご多分に漏れず、高齢化・過疎化に悩んでいました。地方創生策として、誰もが使う「電子マネー」の地域版を様々な特典を付けて導入しますが結果は惨敗で撤退します。その最大の原因が「市民がその存在を殆ど知らなかった」と言われています。
これはビジネスの世界ではよくある話ですが、高い広告費を使わずとも拡散する手法が多々あるにもかかわらず「良いものだったら売れる」「魅力があれば自然と広がる」との古式ゆかしき考え方が原因と言われています。コミュニケーション手段の変化を求められてから数年が経過し、現在はオンラインと対面をうまく使い分けるコミュニケーション方法が定着してきました。しかしながら、この環境背景を利用できたところ、乗り遅れたところと、この4年間であまりに大きな差になってしまいました。
発信情報の孤独状態(>_<)
先日、ウェブサイトをリニューアルしてもなかなか思うような効果が出せないと悩む卒業生組織のお話を伺う機会がありました。ウェブサイトを拝見しながらいろいろと伺うと、コンテンツ内容はある程度充実しており、SNSも配信しているにもかかわらず、いまいち反応が鈍いというのです。どうやらコンテンツの動線がうまく機能していないようでした。
どんなに良い内容のコンテンツでも、公開すればみんな見てくれるということはありません。どうしたら見てもらえるかという視点で動線を広げていかないと、コンテンツだけが浮遊している状態になり、もったいないことになってしまいます。
SNSの配信内容も、ウェブサイトで公開している内容以外に、SNSの特徴を生かした記事を投稿するといった工夫も必要になりますが、まずはウェブサイトに見に来てもらい、目的の達成に近づけることが第一歩といえるでしょう。
どこでもやっていそうな内容を書いていますが、見ているとできているところは少ないように感じます。各大学では教授のコラムや、専門分野における最新情報などを載せたりと非常に興味深い内容が多いものの、わざわざ卒業生が毎日チェックしに来てくれるのかというと、それはごく一部。
大学広報としても、卒業生にも見てもらいたいと思っている情報を多く載せているので、どうにか動線を拡大できないかと考えているところは多いようです。とはいえ、大学のサイトはあくまでも学生を集めるための入試広報の位置づけが強いので、卒業生組織のサイトとの連携はかなりキモになるのです。連携することで閲覧(訪問)の機会を一気に増やせるので、ありがたい存在になります。実は今の時代、高度なスキルもさることながら「連携」こそが力になります。
実は卒業生は大学を応援したい
卒業生に「母校を誇りに思っていますか?」と聞くと若干のためらいを感じるのですが、「母校を誇りに思いたいですか?」と聞くと多くの卒業生が笑顔になって良い反応が返ってきます。自分の出身校が目立って成果を上げて嫌な人は少ないはずです。
卒業生組織のサイトに目を向けると、会費納入のお願い、運営支援について、卒業生の活躍や支部ごとに親睦を高めるイベント告知にとどまっているケースがほとんどで、大学を応援するという部分がちょっと弱いような気がします。
大学が展開している情報のうち、卒業生が興味を持つ、誇りに思うニュースを積極的に転載することは極めて効果的なのです。更に、もっと卒業生が惹きつけられる手段があるので、興味のある方はご連絡ください!(^^)/
SNSの動線の考え方も、ウェブサイトへの動線強化を図ることで、閲覧数は異なってきます。もちろんその数値は分析を通じて把握するわけですが、分析はしていないという場合、動線を無駄に広げるだけですので、ぜひ分析にも力を入れてみてください。勿論分析には専門的なノウハウも必要です。
経費削減、コスト削減の縮小均衡が明白になった今日、伊達にDXが注目されているのではないのです。ICTを活用するとともに新たな視点+連携によって、今の力を数倍に出来るのです。これからも当社は飛躍を望む大学や校友会などのステークホルダーを支援してまいりますのでお気軽にご相談ください。