巷でよく聞くあのビジネス用語やカタカナ用語。説明できますか?
最近インターネットや新聞を読んでいるとよく見るワードはありませんか?数年前に出始めた当初はあまり浸透しなかった言葉も中にはあるのですが、SDGsやDXの推進など、経営指標として掲げる企業が増えてきました。
SDGsの推進で各学部でも様々な取り組みをしている大学は多いですが、企業も社会貢献や存在意義を意識したビジョンを掲げるところは増えています。卒業後3年の転職率は横ばいで30%が続きますが、意識の高いZ世代がそういった企業の理念やビジョンに共感して入社した場合、長く続けているという調査結果も。
一方、新たな大学経営の柱として外せなくなっているのが、学び直しではないでしょうか。学ぶという切り口で見た場合、年配者もITスキル向上には興味があるようです。対面にこだわらず、会話や学びに気軽さを取り入れたいと考えている大先輩は意外といます。
ある大学校友会のアンケート調査でも、ITスキル向上のポイントは高くなりました。実はやってみたいけどどこから始めようか・・・と悩む潜在利用者のために何かきっかけを作れば、それは大学の財産にもつながるのでは?
今回は上記の内容に関するキーワードを集めてみました。新聞等で見慣れたキーワードですが、きちんと答えられるワードはありますか?
パーパス経営
2018年に資産運用会社のブラックロック社CEOのラリー・フィンクス会長兼CEOが投資先企業の経営者にある書簡を送った際、「~ステークホルダーに価値あるパーパスを示すことで、企業は競争力を強化でき、同時に株主には長期的な利益を提供することになる(一部抜粋)」と言及したのが始まりのようです。
「パーパス(Purpose)」を日本語にすると「目的・意図・意義」といった意味になりますが、企業がパーパスを用いる場合は、社会における企業の「存在意義」を意味し、社会に対してどのように貢献できるのかを示すことが特徴です。
欧米などでは、「Purpose based management(パーパスをベースにした経営)」や「パーパスを原動力とするビジネス(Purpose driven business)」といった用語が一般的に用いられています。
また、似たような指標として挙げられるのは、ミッション・ヴィジョン・ヴァリュー(MVV)ですが、MVVは企業主体で、パーパス経営の主体は「社会」であることがポイントです。
良く事例に挙げられるのは、ソニー、P&Gが有名ですね。
WEB3.0(WEB3)
Web3.0とは、次世代のインターネットで「分散型インターネット」と称されます。現代では、老若男女を問わずインターネットを利用していますが、その多くはGAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftの頭文字)と呼ばれる巨大企業がかかわっています。
この考え方は、ブロックチェーンを始めとする保証に対する技術を使って出来てきた新たな考え方と言えます。
多くの人が上記のサービスを利用して検索や買い物をするなど日常的に使用していますが、これらの巨大企業が世界中の人の個人情報や利益を囲い込んでる状況です。そこで、情報を分散して管理し、巨大企業の独占から脱却を目指すのがWeb3.0です。
リスキリング
リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと。現在注目を集めているきっかけは、2020年のダボス会議において、「リスキリング革命(Reskilling Revolution)」が発表されたことでした。
経済産業省はリスキリング(Re-skilling)を以下のように定義しています。
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」
また、近年では、特にデジタル化と同時に生まれる新しい職業や仕事の進め方が大幅に変わるであろう職業に就くためのスキル習得をすることで、単なる学び直しではなく、職業で価値創出し続けるために必要なスキルを学ぶ点が強調されます。ちなみにリカレント教育ではないという点に注意が必要です。リカレントは「働く→学ぶ→働く」のサイクルを回していきます。
参考>経済産業省
ライフ・タイム・バリュー(LTV)
日本語では「顧客生涯価値」といわれています。
顧客が生涯にわたって自社に与えてくれる価値を指し、商品やサービス、ブランドが顧客に絶やすことなく価値を提供し、顧客ライフサイクルにどれだけの利益をもたらすのかを算出したもの。一般的にロイヤルティーの高い顧客ほど顧客ライフサイクル内にもたらす利益が多く、LTVが大きいとされています。
リッチZ世代
あたらしい消費者像として注目されるZ世代の中でも自由に使えるお金が特に豊富な層のこと。ある調査会社が発表したデータのうち、リッチZ世代とZ世代の個人年収の差は130万も違うという結果を公開していました。この差を生んでいる要因の一つは、起業して成功しているケースがあげられます。
ちなみにZ世代は明確な定義はないですが一般的に25歳以下の若い世代を指しています。マスメディア離れ、ブランドに対するこだわりがない、社会問題に関心が高いなどの特徴があります。
他にもパワーカップル、リッチシニアという言葉も出ています。
シニア100兆円市場なんてワードもあり、シニア向けサービスが盛んになっています。少しだけシニア市場を覗いてみると、若年層とつながるネタは見つかるかもしれません。
わずかなキーワードでしたが、皆さんはしっかり理解できていましたでしょうか?最後のワードは他のワードに比べ種類が異なりますが、サービスを提供する企業では意識しているという意味で載せてみました。
不可解な単語は日々生み出されていますので、今後もちょくちょく出していきたいと思います。もし気になる単語があれば次回掲載しますので、お寄せください。
また、1年の後半は事業計画、KGI/KPIに頭を悩ます期間に突入です。問題が多すぎてイマイチ課題整理できないと頭を抱えているかた、是非ご連絡ください。多角的な視点での課題整理は新たな発見にもつながりますよ!