「効率化」とはメリット・デメリットの使い分け
先日、ある理工系大学の方と打合せをした時のことです。就職活動における採用面談がオンライン化されたはいいが、そういった場でのプレゼンに慣れていない学生は多いだろうから、面談の練習時間を別途設けた方がよいのではないか、と就職部に話をしたところ、「意外なんですがオンライン面接の内定率がいいんですよ」という答えが返ってきたそうです。理由を尋ねると、リアルな面談では緊張のあまり理系特有の細かい説明になってしまい、うまく伝わらず内定を逃す学生が多かったが、オンラインの場合、伝えたいことや不測のQ&Aに備えたちょっとしたメモをパソコンの画面に映らないよう用意しておくことで、落ち着いて対応できた学生が多く、結果として高い内定率になっているという分析だったそうです。
一方で、一部の新聞に取り上げられていましたが、ベテラン営業の方は風景や生活環境など感覚的な部分を伝えるような営業を行っており、オンライン面談ではデメリットを感じるそうです。お客様の細かな反応を見ながら次の提案を瞬時に決めていくため、オンラインではその様子を読み取ることに慣れておらず、本来の力が出し切れないと感じているようです。
実はオンライン会議でもノンバーバルコミュニケーションは生きる
皆さんもご存知の通り、非言語のコミュニケーション=ノンバーバルコミュニケーション(たとえば話す、メッセージを書くといった言葉を使うコミュニケーション以外の意思伝達方法が90%を超えるとした心理学者メラビアンが考案した「メラビアンの法則」)が有効と言われています。
オンラインでの操作に慣れると、このノンバーバルコミュニケーションが効果を発揮し、画面で提案書を共有したり、背景画像で自身を強烈に印象付けたりしながら、面談同様の効果も可能と言われています。
対面希望からオンライン希望に変わりました
対面を要望するケースとしてもう一つ上げられるのが、大学の校友会や同窓会組織の会議の場。全国から時間とお金をかけて集まり、久々に会う同窓生との会話に花が咲きます。しかし、今回のコロナ禍の影響で中止が相次ぎ、決議するものはメールや郵便物で送られたものを読んで判断することが求められ、質問の回答も倍の時間がかかることから、「そろそろ対面での会議をしてはどうか」と何となく提案するも、回答は否決。否決した側もただ否決するのではなく、代替案として、オンライン会議の有効性を地道に伝え、理解を求めているところがあります。
オンラインの有効性を地道に伝えているある校友会組織では、言葉だけではなく実際にテスト環境を提供し、つながったときの達成感を共有しています。
つながった方の中には、「奥さんが娘や孫とオンラインで良く話しているので、教えてもらった」という方もいれば、「パソコンが壊れていたが、これを機に新しいのを買って、息子に教えてもらった」といって、別のコミュニケーションを生んでいる方も。そして次にでてくる言葉は共通して「オンラインはスケジュールの調整だけで良く、移動時間や天気を気にすることもない。遠く離れた支部とも簡単に話ができるのでもっと広めるべきだ!」というコメントが。先日までの否定的な気持ちはあっという間になくなったようです。そうなんです。オンラインのメリットは遠隔地でも一瞬にして繋がれることなんです。これは今後のグローバル化を目指す日本にとって実は必須のアイテムなんです。
よくわかったけど、練習する場がないんだな。。。
使う場面によってメリットもデメリットもあるオンラインミーティング。これからは、リアルとオンラインのメリデメを理解しながら使い分けることが求められてくるのは間違いないと思います。自宅に居ながらにして、北は北海道から南は沖縄、そして海外にいる同窓生とも簡単に顔を合わせて話ができるというメリットがある一方で、同じ空間でしか共有できない感覚的な部分はマスク着用、除菌対策万全に対応するという時間を含めた使い分けが、今後の効率的な働き方につながってくるのではないでしょうか。
最近オンラインミーティングを始めたけど、まだちょっと心もとないという方は、こっそりご連絡ください。当社が練習のお手伝いをさせていただきます!口も堅いですし、無料でお付き合いします。