ICTERってご存知ですか?
大学で支持者を増やす必要があるのか?
そんな素朴な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。また、現場では「大学が好きなのはわかるけど、贔屓の引き倒しみたいにうるさいOBや大学にビジネス目的で近づいてくる人も多くて」これも確かな事実ですが、このような人達は「支持者」ではありません。
この対策は、また機会があればお話しするとして、今回は「大学が好きで好きでたまらない。自分の誇りだ。ずっと応援する。それが自分自身の満足なんだ」という熱烈な支持者についてお話しさせてください。
支持者の力は昔から凄い
~関が原で敗れた西軍の旧領大名として復活した唯一の武将・立花宗茂~
えっ?戦国武将が何で?
最近ファンマーケティングとか言い出しているのに、いきなり戦国武将の話か?と思われるかもしれません。宗茂は圧倒的な支持者のお陰で、唯一旧領大名に返り咲いたと言われています。(歴史には諸説あり)
西軍だった宗茂は関ヶ原の戦いで敗北すると、立花の領地(福岡南部)に東軍の諸将が押し寄せました。宗茂に勝ち目はなく降伏を決意すると、殿様が降伏するという話を聞きつけた領民たちが宗茂の柳川城に押し寄せ、『自分たちが殿様を守るから降伏しないでくれ』と涙ながらに訴えたそうです。
宗茂は『お前たちの命こそ大事なのだ』と頭を下げて民衆を説得し立花家は改易されます。その後、立花家の再興を願う宗茂は苦労しますが、途中元家臣から仕送りを受けるなど人望の厚いエピソードが残ります。そして運も味方して、宗茂の才能をよく知る徳川家康に召抱えられた宗茂と家臣団は奥州棚倉の大名として復帰し、後に旧領であった柳川の大名に返り咲きます。
宗茂が帰ってくると聞きつけた旧家臣たちはこぞって参集し、領民たちも喜んで宗茂を迎えたそうです。本院の人格・武勇も勿論ですが、熱烈な支持者が宗茂を支えた事実は間違いないようです。
トマトで創業123年、個人株主比率99.5%、ファンに支えられるカゴメ
2001年「ファン株主10万人構想」を掲げ2005年には10万に突破、現在17.9万人のファン株主に支えられケチャップ、トマトジュースなどで国内に圧倒的シェアを持つ優良企業であることは皆さんもご存知かと思います。トマトから「自然を、おいしく、楽しく」をキャッチフレーズに順調に躍進を続けています。そんなカゴメも2014年の調査で、購入金額の多い上位2.5%のユーザーが全社売り上げの30%を支えている事実に気がつきます。
そして、コアファンとのコミュニケーションを活性化する為に特設サイト「&KAGOME」を15年4月に開設し、ファンの声をマーケティングに活用し始めます。例えば、使った方も多いと思いますが、今まで使い切るしかなかった缶ベースのトマトソースに、使いたい量が調整できるチューブを投入し大ヒットします。ここで大事なのはファンを財産と考え、発展する思考だと思うのです。それは商売として当たり前のお客様本位、大学なら学生(卒業したら卒業生)本位と同じと思います。
「&カゴメ」サイト:https://and.kagome.co.jp/
圧倒的な支持者(ファン)獲得のプロセス~ICTER~
良く大学で寄付者を募る際に、ふるさと納税のように寄付金額に合わせて、お礼に気を使われています、私も寄付した際に「このお礼いいじゃないか」と気には留めますが、ビジネスの世界ではGive&Take(購入と見返り)だけでは長続きしない原則があります。
ふるさと納税では泉佐野市の制度除外関係でひと悶着ありましたが、モノで仕掛ける場合の永続性は大変難しいものだと思います。やはり、「この大学が大好きだ」「大学の発展を誇りにしたい」「心から応援したい」ファンが持続可能な発展には必要不可欠ではないかと思います。
熱狂的な支持者をRaving Funと訳しますが、以下の図にあるようなステップが必要だと思います。これは我々が実践経験の中で培ってきた現段階の答えです。
千里の道も一歩からと言いますが、まず第一歩を踏み出さない限り、或いはドラえもんのポケットでも手に入れない限り、大学を支える圧倒的な支持者は増えにくいのでは。
どうやって?支持者拡大の大学における効果は?興味がございましたら、是非お気軽にご相談ください。