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その動画訴求大丈夫ですか?

動画広告市場は飛躍的増加傾向

通勤途中でもワイヤレスイヤホンを耳につけ、スマホの動画をみているビジネスマンをよく目にします。ベネッセ進研ゼミ小学講座アンケートでは「小学生なりたい職業ランキング」は2022年~2023年連続してユーチューバーが1位であり、移動通信システムが4Gから5Gに移行しつつある今、更に動画活用は広がるものと推定されます。

ただ、少なくとも大学は一定の金額を投資して動画を作成されていますが、ボランティア団体である卒業生組織では、まだちらほらと動画活用が始まった段階と言ったところでしょうか。

私自身は動画評論家ではありませんので、どのような画像が良いかを論じられませんが、マーケターとしての目線から、この動画は誰に対して、何の目的で訴求しているのかに疑問が付くものも見受けられます。

若年層に訴求するから動画、時代に乗り遅れないために動画、スマホで簡単に撮影できるから動画・・・そんな単純な視点での動画活用に走らないよう動画の戦略的な意味や効果を把握しておかれては如何でしょうか。

2023年の動画広告市場は、昨年対比112%の6,253億円に到達
2024年は7,209億円、2027年には1兆228億円に達する見込み

動画の効果を認識しているケースは少ない

「何故動画何ですか?」と素朴に質問させて頂くと、端的に答えられる方が意外に少ないのは驚かされます。動画の伝播力には以下に示す4つの大きな特徴があり、その点を踏まえて動画にするか否かの判断、導入時期の判断をされるのが宜しいかと思います。

1・圧倒的着目率の高さ

2・大容量情報伝播

3・記憶効果の高さ

4・感情への訴求効果大 

具体的に言葉で伝えるより、弊社で昨年作成した動画をご覧いただければわかりやすいと思います。

★当社作成:動画の力(時間のない方は6分19秒からご覧ください)https://www.youtube.com/watch?v=QdO-X0uaGoY

戦略の基本「HHH」を理解する

動画マーケティングの基本戦略は「HHH(スリーエイチ)」です。HHH戦略は、2014年頃からGoogleが提唱している概念であり、以下の動画スタイルの頭文字をつなげたものです。

Hero(ヒーロー):普遍的な欲求・ニーズを刺激し、多くの共感を得る動画

Hub(ハブ):ターゲットに身近な関心事とブランドを結びつける動画

Help(ヘルプ):具体的なニーズや問題の解決策を提供する動画

上記は目的に対して、時間軸とターゲット、さらに現状に照らし合わせて使い分けていくのだと思います。

例えば、在学生への財務的な支援を目的として、卒業後10年以内の若年層にいきなりHelpは効果的ではないのかもしれません。まずはHubとして短い動画で学生時代を思い出させるかの如く、在学生の奮闘ぶりが卒業生を含む母校の誇りを感じさせる訴求。次に、利他の精神、他者に貢献する素晴らしさを訴求するHeroが登場。皆さんも感じたことがあると思うのですが、よく海外の動画で見かけます。

最近1本の動画に目が留まりました。零下10℃の寒空に半袖で物乞いする少年に2時間近く誰も声すら掛けない。そこにホームレスの男性が近づき、自らのダウンを着せ、持ち合わせているお金を全て渡し「心配するな。みんなが君の味方だ」と話しかける・・・感動しました。そのシーンは私に「心が豊かになるとは、こういうことなんだな」と思わせてくれました。

そして、母校愛、利他の精神に共感した後に、苦学生のアルバイト姿、研究で世の中を良くしようと研究する学生、必死に戦い頂点を目指すスポーツ選手・・・その解決策として寄付を募る「Help」が効果的なのではないでしょうか。

各大学や卒業生組織も時代環境に合わせて秀逸な動画訴求を開始しています。下記は参考までにその取り組み例ですが、どのHなのかを考えながら見るのも良いかと思います。

【早稲田大学応援基金】皆さまのご支援により輝く学生たち
https://www.youtube.com/watch?v=JXcyAUCCuz8&list=PLeA0hDJkLYZBkP5EG-F82_krJhOi6XJj-&index=3

【武蔵大学】60秒で体験する”ゼミの武蔵”【受験生向け】
https://www.youtube.com/watch?v=SSe6gTqhcUI

慶應義塾大学 YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@keiouniversity

訴求力の高い動画ですが見た目に囚われず、戦略的に取り組まれることによって高い効果を出すと思います。目的に向かってなかなか成果が出ない、もっと組織を活性化させたいなど前向きな方は、是非お気軽に相談してください。お待ちしております。