HOME記事一覧新用語 いくつ説明できますか?

メルマガ

新用語 いくつ説明できますか?

「先生、二人で食事したら学生の間でインフォデミックになっちゃいますよ」

何を言っているんだ? これは皆さんにとってはあり得ない話ですが、セクハラに厳しい昨今、更に「密を避ける」ことからよく使われている言葉です。ご存知の通り、インフォデミックはインフォメーションとエビデミック(流行)を合わせた造語で、インターネットで正確ではない情報が拡散し現代社会に影響を及ぼすことです。教育現場では情報源の出どころや裏付け確認を教えておられるでしょうからご存知の方が大半だと思います。

掲載された用語は全16ワード

先日、ある新聞の紙面に「ニューノーマル時代の新用語集」なるものが掲載されていました。ご覧になった方も多いのではないかと思います。ふんわりわかるけどしっかり説明できないな、、、という用語が多い気がしませんか?今回はウォーミングアップとしていくつ説明できるか試してみてください。

□インフォデミック □エッセンシャルワーカー □オフピーク出勤 □オーバーシュート □オンライン飲み会 □サードプレイス □シェアオフィス □ジョブ型人事制度 □巣ごもり消費 □ソーシャルディスタンス □デジタルトランスフォーメーション(DX) □テレカン □2地域居住 □ポストコロナ □ローテーション勤務 □ワ―ケーション

いかがでしたか?
見てみると自粛規制中に毎日聞いた用語から、働き方に関するものまで様々ですよね。最近では在宅勤務の定着化によって耳にするようになった、「ジョブ型」という働き方に関する用語。日本の特徴的な働き方であるメンバーシップ型から特定の職務に特化したプロフェッショナルを育成しようとジョブ型にシフト準備を進めている企業が増えているようです。AI導入が身近になる中では、導入が難しい業種もあるものの着実に国内でも拡大しています。

次にデジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉。これは、「ITの浸透が人々の生活をより良くする」という概念のことで、要はAIやIOTの普及で私たちの消費行動や企業活動などあらゆる面で快適になっていくことですが、ここでは各テーマに沿ったデータの分析力と結果をもとにした戦略のシナリオ構築力がポイントになります。

では、DXの事例は?と言われてすぐに応えられる方は素晴らしいと思います。

  • 資生堂:自分の肌に合わせた化粧品を提案してくれるアプリを開発
  • 大塚製薬:IoTで服用者の悩みを解決
  • 日本では食事の宅配で有名なUberの配車サービス
  • トヨタ自動車:MAツールを駆使して営業効率の更なるアップにつながる自動化 etc

大学でも「エンロール・マネージメント」に多大なシステム投資をされている女子大もあり、近々学生の学習環境や将来希望、特性に合わせて最も夢を実現しやすい授業や資格の取り方を案内してくれるアプリも登場するのではないかと思います。

何気なく使っている新用語ですが、意味をしっかり理解すると目の前の課題がより浮き彫りになり、学生や卒業生にしてあげられることを具体的に検討するきっかけにもつながりますので、新用語のチェックは意外と侮れません。

今後、各企業ではポストコロナを見据えた経営戦略を立てつつ、しばらくはwithコロナありきですから、在宅勤務がより進化し、ワーキングスペースの在り方そのものも大きく変化していくことでしょう。いかにリモートでの学びに慣れておくか、そしてどれだけITに触れて将来の即戦力につなげるのかは本人次第ということになります。

ただちょっと気になるのは、IT操作は問題ないけれど、ビジネスマナーを始めとしたコミュニケーション能力は。。。というと首をかしげる部分が目立ってきた点です。システム=ゲームではありません。実際に入社数年目の若い営業さんとお話をしていても、ビジネスマナーを会社任せにして本人の努力はあまりないかなと感じる部分が増えています。会社の看板もそれなりに大きいと残念だなと思うこともしばしば。

今こそ見直しのチャンス

一方、企業で働く社会人は、もっと戸惑いながら生き残りをかけて、自分や自社の強みを伸ばすための学びを模索しています。ある大学の校友の方にブログでどんな記事を配信して欲しいか?というアンケートを実施したところ、20代~30代では、大学の強みを生かしたコミュニケーションに関する情報の他、能力向上に資する社会人教育につながる情報など、自身のキャリアアップに役に立つ情報を求める声が大変多いのに驚きました。その中で大学側が在校生のみならず卒業生に対し支援できることは何か?を考えると、今こそ双方向コミュニケーション強化の大チャンスではないでしょうか。学生対応に追われ卒業生は後回しだけれどそろそろ考え直さないと、、、と思っている方、是非ご連絡ください。小さなことから始められることが意外とあります。
肝心の新用語の答えはこちらからご覧ください。

参考記事:日経新聞の朝刊(9月25日)、日経ビジネス「働き方ニューノーマル」から。